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『テス』(WOWOW)
2015年07月4日(土)
Tess


 ロマン・ポランスキーのフィルモグラフィーの中では最もオーソードクスな手法で撮られた堂々たる文芸大作である。

 フランスのアカデミー賞に相当するセザール賞の作品賞、監督賞、撮影賞を獲得。
 さらに、米国アカデミー賞でも作品賞、監督賞など主要6部門にノミネートされ、撮影賞をはじめ3部門を受賞した。

 ヒロインのテスを演じたナスターシャ・キンスキーはこのころ18歳で、彼女が美しく撮られた作品としては恐らくこれが一番ではないか。
 ポランスキーとは15歳から肉体関係を持っていたと言われ、撮影当時のポランスキーは1978年に犯した性犯罪(13歳の少女をレイプしたとされるが本人は否定)による逮捕を逃れるため、アメリカからヨーロッパに逃亡していた最中だった、という内幕話はさておいても。

 原作はイギリスの作家トーマス・ハーディが1890年に著した『ダーバヴィル家のテス』。
 伯爵家の末裔ながら貧しい生活を強いられていた一家の娘テスが、幸せな結婚を夢見つつも苛酷な運命に翻弄され、最後には自ら破滅の道を選ぶ。

 ストーリー自体に驚くような展開はないのだが、特筆すべきはポランスキーのストーリーテリングの巧みさ。
 序盤、テスがダーバヴィル家の放蕩息子アレックに犯され、子供を産み、死なせてしまうくだりを簡潔に省略し、中盤以降、結婚するエンジェル(ピーター・ファース)との愛と別離を詳細かつ丁寧にじっくりと描いている。

 ファースがテスを抱えて水溜りを渡る場面、アレックの家の居間の天井に血が滲む場面など、ポランスキーならではの細やかな演出が素晴らしい。
 タイトルクレジットの末尾に"to Sharon"(「亡き妻シャロン・テートに捧ぐ」という意味)と記されていたことが、見終わったあと、改めて胸をうつ。 

 お勧め度はA。

(1979年 イギリス、フランス/日本公開1980年 171分)

 ブルーレイ&DVDレンタルお勧め度2015リスト
 ※A=ぜひ!(^o^) B=よかったら(^^; C=ヒマなら(-_-) D=やめとけ(>_<)

64『血まみれギャングママ』(1970年/米)C
63『脱出』(1972年/米)A
62『けんか空手 極真拳』(1975年/東映)C
61『関東緋桜一家』(1972年/東映)B
60『日本女侠伝 侠客芸者』(1969年/東映)A
59『現代やくざ 与太者仁義』(1969年/東映)C
58『暗黒街最大の決斗』(1963年/東映)C
57『ヒッチハイク』(1977年/伊)B
56『裏切りの荒野』(1967年/伊)C
55『ミッション』(1986年/英)B
54『生きてこそ』(1993年/米)B
53『ダブル・ジョパディー』(1999年/米)B
52『レ・ミゼラブル』(2012年/米)A
51『トランセンデンス』(2014年/米)C
50『ダイバージェント』(2014年/米)C
49『狼男アメリカン』(1981年/米)B
48『グレートレース』(1965年/米)B
47『海底二万哩』(1954年/米)B
46『救命艇』(1944年/米)B
45『ゴジラ』(1984年/東宝)C
44『怪獣総進撃』(1968年/東宝)C
43『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』(1967年/東宝)C
42『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』(1966年/東宝)C
41『リアリティー』(2012年/伊、仏)C
40『ファイティング・ダディ 怒りの除雪車』(2014年/諾、瑞、丁)C
39『まごころを君に アルジャーノンに花束を』(1968年/米)C
38『ビューティフル・マインド』(2001年/米)B
37『あ・うん』(1989年/東宝)B
36『ローン・サバイバー』(2014年/米)A
35『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014年/米)B
34『真昼の決闘』(1952年/米)A
33『ダンス・ウィズ・ウルブズ』(1990年/米)B
32『運動靴と赤い金魚』(1997年/伊蘭)A
31『ルームメイト』(2013年/東映)C
30『モテキ』(2011年/東宝)C
29『神様のカルテ』(2011年/東宝)C
28『バットマン』(1989年/米)B
27『バックドラフト』(1991年/米)B
26『イーグル・アイ』(2008年/米)A
25『そこのみにて光輝く』(2014年/東京テアトル他)A
24『サイドウェイ』(2004年/米)A
23『ザ・キャピタル マネーにとりつかれた男』(2012年/仏)C
22『メトロ42』(2012年/露)C
21『リベンジ・マッチ』(2013年/米)C
20『キック・アス/ジャスティス・フォーエバー』(2013年/米)C
19『ボーン・アルティメイタム』(2007年/米)B
18『ボーン・スプレマシー』(2003年/米)B
17『ボーン・アイデンティティー』(2002年/米)B
16『ザ・タワー 超高層ビル大火災』(2012年/韓)B
15『ハードエイト』(1996年/米)A
14『刑事コロンボ 第38話「ルーサン警部の犯罪」』(1976年/米)B
13『刑事コロンボ 第37話「さらば提督」』(1976年/米)B
12『ワイルド・ビル』(1995年/米)C
11『鷲と鷹』(1969年/米)C
10『プロフェッショナル』(1966年/米)C
9『戦略大作戦』(1970年/米)C
8『スリー・キングス』(1999年/米)B
7『里見八犬伝』(1983年/角川春樹事務所)C
6『パシフィック・リム』(2013年/米)A
5『大脱出』(2013年/米)B
4『追悼のメロディ』(1976年/仏)A
3『フリック・ストーリー』(1975年/仏、伊)B
2『ロボコップ』(2014年/米)B
1『アメリカン・ハッスル』(2013年/米)B