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『GODZILLA ゴジラ』(3D)
2014年07月25日(金)
Godzilla

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 こういう映画は初日に見なけりゃと思い、行ってきました、この暑い中、日劇へ。
 3D字幕版、15時40分からの回は、ざっと見渡してみて五分から六分の入り、というところ。

 お客さんはぼくと同世代のお一人様、及び60代以上のカップルが多かった。
 まあ、こういう映画を初日から見に行こうという女子会や若いカップルはあんまりいないだろうね。

 要するに、昔の東宝製ゴジラ特集を見に池袋の文芸坐へ足を運んでいるのと同じ客層。
 ぼくもそのひとりだったというわけ(笑)。

 出来栄えに関しては、退屈はしなかった、でも感動したかと聞かれると…というところです。
 ジョー・ダンテが絶賛、町山智浩も高い評価を与えているというので期待したんだけれど、期待せずに見たほうがよかったかな、というレベルにとどまった。

 ただし、「日本人のゴジラファンにも納得してもらえる作品になっていると思う」と公言していた渡辺謙のアピールには偽り無し、と言っていいでしょう。
 本人がこだわりを貫いたという発音、Godzilla(ガッズィーラ)ではなく、Gojira(ゴジラ)で押し通していることにも素直に拍手を送りたい。

 ゴジラの造形に関しては一長一短。
 ローランド・エメリッヒ版『GODZILLA』(2006年)で改悪されたイグアナの化け物のようなデザインよりははるかにマシながら、本作のゴジラも好き嫌いの分かれるところだと思う。

 頭でっかち、なで肩、下半身デブ、デカ足の扁平足というオリジナルのプロポーション(?)にはほぼ忠実なのだが、表皮の質感にかなりの差がある。
 着ぐるみゆえに爬虫類的だったオリジナルと違い、CGの本作は長らく地中でマグマからエネルギーを摂取していたという設定のためか、まるで岩石のようにゴツゴツしているのだ。

 目が小さ過ぎるのも個人的には不満。

 ぼくがオンタイムで初めて見たゴジラは『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』(1967年)なんですよ(当時4歳)。
 このときのゴジラはすでに「人間の味方」化して目がクリッとしていたため、こういうゴルゴ13みたいな目には大いに違和感を覚えました。

 ついでに言うと、ゴジラと戦う怪獣ムートーの造形は平成ガメラシリーズに出てくるレギオンの親戚みたい。
 ゴジラの強敵なのだから、もっと派手できらびやかなキングギドラみたいな怪獣に出てきてほしかった。

 しかし、最大の問題点はやはり、ゴジラの出自≠ェ大きく改変された脚本でしょう。

 1960年代の米ソの原爆投下実験合戦が実は…と、新芹沢博士%n辺謙が語るくだりには、首をひねりたくなる向きも多いんじゃないかな。
 少なくとも、ぼくはちょっとシラケましたね。

 逆に、「3.11」の東日本大震災や福島原発事故など、現実の災害が作品内に採り入れられている部分は結構生々しい。
 ゴジラが太平洋からハワイに上陸する直前、ゴジラの巨体によって津波が起こるところなど、ディテールがかなり丁寧に描かれているぶん、震災にトラウマのある観客は不快感を催すかもしれません。

 ムートーとゴジラがアメリカ本土に上陸してからは、「9.11」を彷彿させる場面も頻出する。 
 やはりゴジラは、その時代の災害を一身に背負いながら、どこかで人類の希望を代弁するメタファーとして、繰り返し再生される存在なのだろう。
 
 そういう認識を新たにしたこともあり、ゴジラが咆哮するラストシーンにはちょっぴり感動しました。

 採点は75点です。

(2014年 アメリカ=ワーナー・ブラザース/日本配給=東宝 123分)

 ヒューマントラストシネマ有楽町などでロードショー公開中

 ※50点=落胆 60点=退屈 70点=納得 80点=満足 90点=興奮(お勧めポイント+5点)

 2014劇場公開映画鑑賞リスト
6『アデル、ブルーは熱い色』(2013年/仏)80点
5『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』(2013年/米)85点
4『ダラス・バイヤーズクラブ』(2013年/米)85点
3『ゼロ・グラビティ』(2013年/米)90点
2『ラヴレース』(2013年/米)70点
1『ラッシュ/友情とプライド』(2013年/米)85点