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『キャリー』
2013年11月18日(月)
Carrie

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 1977年に公開されたブライアン・デパルマ監督のオリジナル版は中学生時代、広島の名画座(広島ステーションシネマという駅ビルの中にあった2番館)で見た。
 怖いことは怖かったが、『エクソシスト』(1974年)に比べればそれほどではなく、ラストシーンの脅かし方にしても定石通りと言えば定石通り。
 ホラー映画というより、半分は青春映画のような印象が強い作品だった。
 今年つくられた本作はかなり丁寧なリメイクで、バレーボールが水球に変わったり、イジメの手口にYouTubeが使われたりしている細部を除き、ほぼ忠実にデパルマ版をなぞっている。
 しかし、完成した映画は、似ているようでいてまったく異なるテイストとなっている。
 最も大きな違いは「ヒロインのブスvs.イジメっ子のカワイ子ちゃんコンビ」という敵対する構図を完全に引っくり返してしまったことだろう。
 オリジナル版ではシシー・スペイセク(キャリー)がナンシー・アレン(クリス)とエイミー・アーヴィング(スー)にイジメられるんだもん、そりゃキツイよ。
 スタイルでも可愛さでも運動神経でも絶対にかなわないシシーが、溜まりに溜まった怒りと鬱憤を一気に爆発させるからこそ、クライマックスも迫力たっぷりだったんだよな。
 その点、今回はキャリーのクロエ・グレース・モレッツが一番可愛くて、クリスのポーシャ・ダブルデイもスーのガブリエラ・ワイルドもビジュアルではクロエに太刀打ちできない。
 決してブスではないけれど、ダブルデイのほうはかなり露骨な嫌われキャラをつくっている。
 クライマックスのプロムで半裸のクロエがイジメられる動画が公開されるくだりなども、クロエのほうがカワイイからこそ成立するアイデアでしょう。
 しかも育ち盛りのクロエは身長163p、肩幅が広くて胸も日増しに膨らんでいる(と思う)真っ最中。
 おまけに、必殺技#O力を発揮する場面では、決めポーズを取るかのように手のひらを開いて腕を突き出す(スター・ウォーズのフォースかっ)。
 血まみれの顔でこんなカッコするんだから、WWEに出てくる女子プロレスラーも顔負けの猛々しさ。
 もともと『キャリー』は虐げられたひ弱なブスが怨念を爆発させる、という情念のお話だった。
 それが、妬まれやっかまれたカワイ子ちゃんが超能力を身につけて逆襲を果たす、というオリジナル版とは対極のマッチョなスポ根テイストの物語になっちゃってるのね。
 実際、母親ジュリアン・ムーアがマウントポジションを取る大ゲンカも格闘技のように見えて仕方がなかった。
 ま、そんな具合でツッコミどころは満載。
 それなりに楽しめる映画ではありました。
 採点は75点。

(2013年 アメリカ=MGM/ソニー・ピクチャーズ 99分)

 池袋HUMAXシネマズ、新宿ピカデリーなどで全国公開中

 ※50点=落胆 60点=退屈 70点=納得 80点=満足 90点=興奮(お勧めポイント+5点)

 2013劇場公開映画鑑賞リスト
7『風立ちぬ』(2013年/東宝)70点
6『スター・トレック イントゥ・ダークネス』(2013年/米)90点
5『サイド・エフェクト』(2013年/米)85点
4『ダイヤモンド』(2013年/ネビュラ他)65点
3『リンカーン』(2012年/米)80点
2『世界にひとつのプレイブック』(2012年/米)80点
1『レッド・ライト』(2011年/米・西)80点