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『チャイナタウン』(NHK-BS)
2017年09月8日(金)
Chinatown


 この映画は『タワーリング・インフェルノ』と同じ1974年にアメリカでヒットし、日本では『ジョーズ』と同じ1975年の春に公開されている。
 74年はぼくが長束小学校6年生、75年は祇園中学校1年生だったころで、まだ子供だった関係上、見に行きたくても行けなかった作品の1本。

 当時は映画雑誌のグラビアに乗っていた主演ジャック・ニコルソンのソフトハット、サングラス、それに鼻の絆創膏(!)がカッコよく見えて仕方がなかった。
 もっとも、こういう映画の面白さや味わいは、12〜13歳ではとても理解できなかったかもしれない。

 舞台は1930年代後半のロサンゼルス。
 元刑事の探偵ジェイク・JJ=Eギテス(ニコルソン)が市当局の水道局長ホリス・モーレイ(ダレル・ツワーリング)の妻(ダイアン・ラッド)に亭主の浮気調査を依頼され、証拠写真を押さえて渡したところ、これが新聞に掲載されてしまう。

 行きつけの床屋でその新聞を読んでいたギテスが、別の客に「おまえらは下司な商売だ」とからまれて激高。
 喧嘩になったところに事務所から電話がかかり、出向いてみたらモーレイの本物の妻イヴリン(フェイ・ダナウェイ)が弁護士同伴で待ち構えていた。

 最初の妻は何者で、なぜ自分を使って水道局長のスキャンダルを暴き立てようとしたのか。
 ギテスが独自に調査を始めた矢先、モーレイが市民を紛糾させているダムの建設現場から溺死体となって発見される。

 監督のロマン・ポランスキーは徹頭徹尾ハードボイルド・タッチに徹しており、省略を生かしたスピーディーな展開は往年の名作『マルタの鷹』(1941年)を彷彿とさせる。
 また、いざとなると女でも容赦なくひっぱたくギテスのキャラクターは『ハイ・シェラ』(1941年)のハンフリー・ボガートそっくり。

 イヴリンの父親で、ロスを陰で牛耳る黒幕に『マルタの鷹』の監督・脚本を務めたジョン・ヒューストンが登場するのも、この種の映画が好きなファンにはたまらない趣向。
 本作が製作されていた当時、私生活ではジョンの娘アンジェリカと交際していたニコルソンに、「おれの娘(ダナウェイのこと)と寝たのか?」と尋ねる場面が面白い。

 監督のポランスキーは本作の撮影中、自分の意見を通すためにニコルソンや脚本のロバート・タウンとしょっちゅう衝突を繰り返していたという。
 そういう緊張感が画面にも滲み出ているように感じられ、最後までグイグイ引っ張られた。

 しかし、劇場公開当時から一部で指摘されていたように、キモとなるネタが近親相姦というのは日本人の好みには合わないような気がする。
 また、幕切れの悲劇はまとめ方としてはいささか強引で、アタフタと終わっている感も強い。

 オススメ度A。

(1974年 アメリカ=パラマウント・ピクチャーズ/日本公開1975年 114分)

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 ※A=ぜひ!(^o^) B=よかったら(^^; C=ヒマなら(-_-) D=やめとけ(>_<)

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