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『祈りの幕が下りる時』(WOWOW)
2019年01月28日(月)

 東野圭吾の加賀恭一郎シリーズ第10作を阿部寛、松嶋菜々子主演で映画化したミステリ超大作。
 原作は吉川英治文学賞を受賞し、「東野版『砂の器』」とまで絶賛された作品で、本作も見応えたっぷりである。

 仙台のアパートで40代の女性の死体が発見され、これが主人公・加賀(阿部)の母親(伊藤蘭)だった、という出だしからしてこのシリーズのファンにはショッキング。
 私もこのシリーズは『卒業』(1986年)、『眠りの森』(1989年)、『赤い指』(2006年)などを読んでいるので、つい身を乗り出さずにはいられない。

 その後、東京の荒川沿いで身元不明の女の腐乱死体、ホームレスの男の焼死体が見つかる。
 このふたりが生前は知り合いで、男のほうはどうやら加賀の母親と交際していたらしい、というあたりから様々な手がかりが符合し、一気に作品世界へと引きずり込まれていく。

 東野ミステリならではのワクワク感に加え、深刻なトーンとコメディタッチを織り交ぜた福澤克雄の演出もハマっており、原作のファンの期待を裏切らない。
 加賀役の阿部は最初、だいぶ軽い感じがするが、クライマックスに向けてカッコよくなっていくのはさすが当代随一の二枚目俳優と言えよう。

 意外にも、と言っては失礼ながら、松嶋菜々子も予想以上の熱演で、真相が明らかになる過程ではこれまでにない凄みある表情を見せる。
 個人的には、父親(小日向文世)とがっぷり四つに組んだクライマックスもさりながら、特養ホームに居候している母親(キムラ緑子)を訪ねる場面が怖い。

 やっぱりよくできた本格ミステリはいいですね。
 久しぶりに何か面白い作品を読んでみたくなった。

 オススメ度A。

(2018年 東宝 119分)

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 ※A=ぜひ!(^o^) B=よかったら(^^; C=ヒマなら(-_-) D=やめとけ(>_<)

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4『真田幸村の謀略』(1979年/東映)
3『柳生一族の陰謀』(1978年/東映)A
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